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心筋梗塞・狭心症

心筋梗塞とは


心筋梗塞とは、心臓の筋肉(心筋)に血液を送る冠動脈という血管が詰まってしまうことで、心筋に血液が十分に届かず、壊死してしまう病気です。心臓は、血液を全身に送り出すポンプの役割をしています。心筋が壊死すると、心臓の働きが低下し、さまざまな症状が現れます。
心筋梗塞は、日本の死因の第2位に位置する、非常に重大な病気です。早期に適切な治療を受ければ、命を救うことができます。

心筋梗塞の症状
心筋梗塞の症状は、以下のとおりです。
• 胸痛:胸の中央や左側、または肩、背中、あご、腕に放散する強い痛み。
• 息切れ:呼吸が苦しくなったり、息が上がったりする。
• 吐き気・嘔吐:吐き気や嘔吐を伴うことがある。
• めまい・失神:めまいや失神を起こすことがある。
• 発汗:冷や汗をかく。
心筋梗塞の症状は、突然発症することが多いため、早期発見が重要です。


心筋梗塞の原因
冠動脈が詰まる原因は、主に以下の通りです。
• 動脈硬化:動脈の壁が厚く硬くなることで、血管が狭くなり、詰まりやすくなります。
• 血栓:血管内に血のかたまり(血栓)ができて、血管を詰まらせます。
動脈硬化は、高血圧症、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病が原因で起こります。また、喫煙や肥満も動脈硬化のリスクを高めます。


心筋梗塞の治療
心筋梗塞の治療は、以下の2つに分けられます。
• 血管の再開通:冠動脈が詰まっている状態を改善する治療です。
• 心臓の機能の改善:心筋梗塞によって壊死した心筋の機能を改善する治療です。
血管の再開通には、以下の方法があります。
• 経皮的冠動脈インターベンション(PCI):カテーテルを血管内に挿入して、詰まった部分を拡張したり、血栓を溶かしたりすることで、血管を再開通させる治療です。(冠動脈拡張術、ロタブレーター、ステント留置術など)
• 冠動脈バイパス手術:自分の体の別の血管を移植して、詰まった冠動脈の代わりにする手術です。
心臓の機能の改善には、以下の薬物療法が行われます。
• 抗血小板薬:血栓の形成を抑える薬です。
• 抗凝固薬:血液を固まりにくくする薬です。
• 硝酸薬:血管を拡張して、心臓の働きを楽にする薬です。
• β遮断薬:心臓の拍動を抑えて、心臓の負担を減らす薬です。
• スタチン:血液中のコレステロール値を下げる薬です。


心筋梗塞を予防するためには、以下のことに気をつけましょう。
• 生活習慣病を予防する:高血圧症、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病は、心筋梗塞のリスクを高めます。これらの病気を予防するために、食事や運動の改善、禁煙などを行いましょう。
• 健康診断を受ける:定期的に健康診断を受けて、早期発見・早期治療に努めましょう。

 

狭心症とは


狭心症は、心筋梗塞の前段階とも言える病気です。心臓の筋肉に十分な血液が行き渡らず、酸素不足に陥ることで起こる病気です。心臓の筋肉(心筋)は、酸素をエネルギーに変えて働いています。酸素が不足すると、心筋が痛んだり、動かなくなったりすることがあります。
心筋梗塞は、冠動脈が完全に詰まることで起こる病気です。狭心症は、冠動脈が狭くなったり、部分的に詰まることで起こります。


狭心症の症状

狭心症の症状は、胸の痛みや締めつけ感です。胸の中央や左側、みぞおち、背中などに痛みを感じることがあります。また、息苦しさや動悸、めまいなどの症状が出ることもあります。
狭心症の痛みは、運動や重いものを持ち上げたとき、急に立ち上がったときなどに起こります。安静にしていると痛みが治まります。

狭心症の原因
狭心症の原因は、冠動脈の硬化です。冠動脈は、心臓に血液を送る血管です。コレステロールなどの脂質が変性したプラークが血管壁に沈着して固まると、血管が狭くなり、血液の流れが悪くなります。
冠動脈の硬化は、高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙などの生活習慣病が原因で起こります。また、遺伝的な要因も関与していると考えられています。

狭心症の病気の種類
狭心症には、労作性狭心症と冠攣縮性狭心症の2種類があります。
① 労作性狭心症
労作性狭心症は、運動や重いものを持ち上げたときなどに起こる狭心症です。冠動脈が狭くなったり、部分的に詰まると、心筋に必要な血液量が不足し、酸素不足に陥ります。
② 冠攣縮性狭心症
冠攣縮性狭心症は、安静にしているときに起こる狭心症です。冠動脈の血管壁が収縮することで、血管が狭くなり、血液の流れが悪くなります。

狭心症の治療
狭心症の治療は、生活習慣の改善と薬物療法、手術治療が中心となります。
① 生活習慣の改善
高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病を改善することで、冠動脈の硬化を抑えることができます。具体的には、以下のことに気をつけましょう。
 バランスの良い食事を心がける
 適度な運動をする
 禁煙する
 適正体重を維持する

② 薬物療法
 抗血小板薬:血栓の形成を抑える薬です。
 抗凝固薬:血液を固まりにくくする薬です。
 硝酸薬:血管を拡張して、心臓の働きを楽にする薬です。
 β遮断薬:心臓の拍動を抑えて、心臓の負担を減らす薬です。
 スタチン:血液中のコレステロール値を下げる薬です。

③ 手術療法
狭心症の症状が重い場合や、生活習慣の改善や薬物療法で効果がない場合、手術療法が行われます。手術療法には、以下のようなものがあります。
 冠動脈バイパス手術(外科的手術):自分の体の別の血管を移植して、詰まった冠動脈の代わりにする手術です。
 経皮的冠動脈インターベンション(PCI):カテーテルを血管内に挿入して、詰まったり狭くなった部分を拡張したり、削ることで、血管を再開通させる治療です。(冠動脈拡張術、ロタブレーター、ステント留置術など)

狭心症の予防
狭心症の予防には、生活習慣の改善が大切です。高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病を予防することで、冠動脈の硬化を抑えることができます。
また、適度な運動や禁煙も、狭心症の予防に効果的です。
狭心症の症状が出たら
狭心症の症状が出たら、すぐに休みましょう。また、胸の痛みが20分以上続く場合は、救急車を呼んでください。

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